冬至
12月も終わりに近付き、
間もなく「冬至」。
一年で最も昼の時間が短く、夜が長くなる頃。
二十四節季では、冬至の前までは
「大雪」ですが、
大雪とは程遠い、
今日は日中は上着もいらないような陽気。
週末は更に暖かくなるとか…
今年はいつもよりも早く、
サザンカもすっかり見ごろを迎えています。
ツバキも心なしか早いような。
花の少ない真冬を彩る、
貴重な花形です!
さて、そんな冬の日本庭園。
恒例の冬の風物詩、『松のこも巻き』が行われました。
この腹巻のような「こも巻き」。
一見、マツの寒さ対策…?のように見えますが、
実は伝統的な"害虫駆除方法"。
冬になると越冬するために
地上を目指して枝から降りて来る虫たち。
松の幹に「こも」と呼ばれる藁を巻くことで
この虫たちをこもの中に誘い込み、
春先に虫が動き出す前に、
こもごと取り外し焼却して駆除をするという伝統技法です。
現在では、
「害虫駆除」と「冬の風物詩」、
2つの目的で
日本庭園の冬の景として
来園者の皆さまにお楽しみいただいております。
冬の景。
この時期は花が少なくなりますが、
ピカピカの赤い実が光ります。
サンシュユ、南天、万両、などなど。
葉の下に隠れるように実をつける万両。
枝の先端にブドウのように房状に実をつける南天。
どちらもこの時期に見かけると
お正月気分がぐっと盛り上がります。
冬でも美しい竹林では、
竹の足元に南天が光ります。
さて、もうひとつ
この時期に日本庭園で見られる風物詩的な作業。
大量に落ちた落ち葉を吹いて回収します。
一か所のケヤキの落ち葉を集めるだけでも
こんなにも……
この"厚み" 伝わりますでしょうか…?
たっぷりとたまった落ち葉をきれいに集めたら、
冬を迎え、年を越す準備に入ります。
暑い夏の頃は「早く冬にならないかなぁ…」とぼやき、
冬がはじまると「早く春になれ!」と
身勝手に春を待ちわびてしまうものですが、
梅林では
まだもうしばらくは「ジュウガツザクラ」が楽しめそうです。
春と秋~冬の二季咲きのジュウガツザクラ。
見上げてみると、
少しだけ春の疑似体験ができますので、寒い時期にはオススメです。
寒いとはいえ、
そこまでまだ冷え込まない今年の冬。
…そうなると、梅や桜の開花時期が心配になりますが、、
まずは冬を迎える準備。
皆さまもどうぞ万全にしてお過ごしくださいませ。